「白髪を抜くと白髪が増える」なんて噂を聞いたことがある人も多いと思います。調べてもらうと口をそろえて増えないと記載しているサイトばかりですよね。
ですがこれ、正しく言えば間違い。
どうして白髪が増えるのか考えて見ましょう。
白髪を抜くことで、白髪ならまだしも禿げるリスクが発生する
白髪が増えないなら、抜いちゃえ!と思う方がいますが、実はこの行為は非常に危険をはらんでいます。
白髪を抜いてしまうと様々な肌トラブルを発生させる可能性がありますので、白髪を見つけたからといって抜かないようにしましょう!
そもそもどうして白髪は生える?
髪の毛は毛根の先に存在する毛母細胞が分裂することで伸びていきます。
毛根の先には毛母細胞以外にメラノサイトと言われるメラニンを生産する細胞もあり、これが毛母細胞にメラニンを渡すことで黒い髪が生えてきます。白髪になる原因は、このメラノサイトの活性がなくなり(弱まったり、死んでしまう)、メラニンが作られなくなるためです。
メラノサイトの個数ですが、表皮にある細胞のうち10個に1つほど(正確には約8%)と言われています、このことからも非常にたくさんのメラノサイトが存在していることが想像できますね。そのため1つのメラノサイトが死んだとしてもすぐに白髪が生えてくるというわけではありません。
白髪になるときは、その周辺のメラノサイトの活性が弱くなることでおこります。加齢とともにメラノサイトの活性が弱まっていきますので、白髪がふえます。
白髪を増やさないためには?
遺伝によるところも多いですが、すこしでも白髪をふせぐには、食生活の改善とまたヘアケアをしっかり行うことが大切です。
食生活
メラノサイトの活性を弱めないようにする必要があり、そのためには栄養をしっかり取ることが重要です。
主な必要な成分として
・メラニン色素の原料であるチロシン
・チロシンをメラニンに変える酵素(チロシナーゼ)を活性化させる銅
・メラノサイトを活性化するヨウ素
となります。
【含有食物】
チロシン | 大豆製品、乳製品 |
ヨウ素 | 海藻類(昆布、ひじき、わかめ、海苔) |
銅 | レバー、牡蠣 |
上記のような食品およびその他の良質なタンパク質やミネラルをバランスよく取ることで、健康的な毛髪を得られやすくなります。
ヘアケアを行う
頭皮は荒れてしまうと、フケや痒みだけではなく、薄毛や白髪の原因となります。
例えばシャンプーのやり方が下手であったりすると、過剰に洗いすぎることで、逆に雑菌が繁殖してしまったり、皮脂が増える原因にもなります。また爪で頭皮を引っかいてしまい傷をつけてしまう場合も。
こういった環境になることで、メラノサイトや毛母細胞にダメージを与え最終的に白髪や薄毛の原因となってしまいます。
また紫外線でも頭皮はダメージを受けます(紫外線は老化を3〜4倍加速させるといわれます)ので、薄毛や白髪で将来悩むリスクを減らすためにも、日ごろからヘアケアを意識しましょう。
白髪を抜くと頭皮に傷がつく
白髪を無理矢理抜くことで、毛穴に傷がつく恐れがあります。毛穴に傷がつくと、そこに雑菌等が入り炎症を起こすリスクが生じます。
また、無理に引き抜くことで毛母細胞の司令塔である毛乳頭に傷をつける可能性があります。
もし傷がつくとそこから毛が全く生えなくなってしまう可能性もあり、そうなるとそこだけ不毛地帯となってしまいます。
毛穴からは通常数本の毛が生えています。
一本無理に引き抜くと、これらの毛にいい影響があるはずないのはあきらかですよね。
頭皮環境に悪いことを続けると白髪や抜け毛を進行させるリスクとなりますので、くれぐれも無理に白髪を引き抜かないようにしましょう!
白髪は黒くなる可能性も
ストレスや病気により、メラノサイトが一時的に機能できず、白髪になってしまう場合があります。
そういった場合は上記でも説明したように、しっかり栄養やヘアケアを行うことで、元の黒髪に戻る可能性もあります。
そのため、無理に引き抜かないようにしましょう。
ただし、加齢によって白くなってしまったものを黒くさせることは厳しいです。
どうしても白髪がいやだって人は、はさみでカットすることをおすすめします。
白髪を抜くと白髪が増えるまとめ
白髪を抜くことで頭皮が荒れてしまう場合があります。
それにより白髪や薄毛を進行させてしまう可能性がありますので、くれぐれも無理に引き抜かないようにしましょう!